疫病鎮の神事として大宝令で定められて以来1300年以上、奈良県桜井市にある大神神社の摂社である奈良市内の率川神社で、毎年6月に催行される三枝祭(ゆりまつり)。その神事で奉納される御神花ササユリが秘める効能について検証をかさねてきましたが、その花香に雑菌繁殖を抑制する抗菌(静菌)性物質が含まれることを明らかにしました。古来より人々にも愛された御神花ササユリは、象徴的に用いられてきただけではなく、梅雨の時期、実際にいくばくかの静菌効果を感じたからこそ、長年にわたって奉られてきたことが示唆されます。