京都大学 生態情報開発学分野の矢野修一チーム所属、修士1年の金藤栞さんがハダニの挙動に着目して新たな発見をしました

ハダニ、それはあの小さい体でありながら、捕食者たるアリとの遭遇を未然に避けるため、敏感にアリの足跡を察知しているのですが

さらなる能力をもっていることがわかったのです。

ハダニにとって、直接自分たちを餌にしようと襲いかかってくる捕食者-その中に小型アリ類が含まれます-は恐れるべき存在ですが
かれらが生きていく上で恐れなければならないのは、捕食者だけではなかったのです。
ハダニにとってはそれこそが生きるすべての世界でもある植物の葉を、一瞬にしてむさぼり食いあらしてしまうアオムシ・ケムシ
それは下手をすればアリよりもはるかに恐ろしいアルマゲドン的存在です。

そんなアルマゲドンに対してハダニはいかにたちいふるまうのか、その謎が解明されました。

詳しくは、Scientific Reports volume 13, Article number: 1841 (2023) に掲載されています。

“Spider mites avoid caterpillar traces to prevent intraguild predation” Shiori Kinto, Toshiharu Akino & Shuichi Yano Scientific Reports volume 13, Article number: 1841 (2023)

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京都大学のプレスリリースを受けて、各社で報道が始まっています!

京都大学  害虫の王者が芋虫の足跡を嫌うことを発見―はらぺこあおむしが自然界の秩序を保つ?

害虫「ハダニ」はイモムシの足跡を嫌う、京大が発見 (1) | TECH+(テックプラス) (mynavi.jp)

「害虫の王者」も芋虫は苦手 自然由来の農薬に期待―京都大など (時事通信)